大阪市西区北堀江のわたなべ皮フ科・形成外科は、大阪メトロ四つ橋線「四ツ橋駅」からすぐの皮膚科です。酒さ・酒さ様皮膚炎・赤ら顔の診療と研究に長年取り組んでおり、院長は酒さをテーマとした研究論文・学位研究を行っています。西洋医学的な診断を基本に、症状や病型に応じた治療をご提案します。
このページでは、酒さという病気の全体像、ニキビや赤ら顔との違い、保険診療でできる治療と自費診療の選択肢、日常生活で気をつけたいことをまとめています。心斎橋・なんば・堀江・桜川・本町方面からも通院いただけます。
これらは酒さ、または酒さ様皮膚炎の症状として現れることがあります。ニキビや湿疹として治療を続けても改善しない場合は、診断を見直す価値があります。
酒さは、顔の赤みとほてりを主な症状とする慢性の炎症性の皮膚疾患です。日本皮膚科学会では「酒皶(しゅさ)」と表記されます。
はじめは、気温の変化や熱がこもること(長く日光に当たるなど)、あるいは精神的なストレスによって誘発される、顔(特に頬)の一過性のびまん性紅斑として現れます。やがてこの一過性の赤みは持続するようになり、腫れや毛細血管の拡張を伴います。触れると熱感を感じることも多く、さらに赤みの中にニキビに似たぶつぶつ(丘疹・膿疱)が多数出てくる場合もあります。
酒さは一般の方にはなじみの薄い病名ですが、実際にはお子さまから高齢の方まで幅広く存在しています。しかも多くは湿疹やアトピー性皮膚炎、ニキビと合併しているため、「気づかれていない病気」といえます。
酒さは、現れ方によって次の4つの型に分けられます。複数の型が重なることもあります。
どの型であるかによって、選択する治療が変わります。診察では、赤みの分布、ぶつぶつの性状、面皰の有無、毛細血管拡張の程度を確認します。
顔の「ほてり」や「乾燥」を訴える方の大部分は、実は酒さが関係しています。特に「顔だけが乾燥する」場合は、皮脂分泌が盛んな顔では「保湿不足」ではなく、酒さの紅斑による熱感 → 水分蒸発 → 乾燥という流れが原因であることが多いのです。
このため、保湿剤を塗ってもかえって熱がこもり、乾燥を悪化させてしまうことがあります。実際に「保湿しても余計につっぱる・乾燥する」という経験をお持ちの方は少なくありません。顔だけの乾燥が続く場合は、保湿の量を増やす前に、背景に酒さがないかを確認することをお勧めします。
一般には中高年の方に多いとされています。ただし当院の診療では、お子さまから高齢の方まで幅広くみられます。次のような方は、酒さが背景にある可能性があります。
酒さの原因は完全には解明されていません。ただし、単に「皮膚だけの病気」ではなく、次のような複数の要素が関わると考えられています。
西洋医学だけでは説明しきれない複雑な要素が関わるため、当院では西洋医学と東洋医学を統合したアプローチを行っています。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、紫外線、外気温の急激な変化、刺激のある食べ物やアルコールの摂取が増悪因子として挙げられています。どの因子で悪化するかは人によって異なるため、ご自身のパターンを知ることが治療の第一歩になります。
酒さ・脂漏性湿疹・尋常性ざ瘡(ニキビ)は、それぞれ全く異なる疾患です。しかし実際の臨床では、この三つが重なり合って存在する方や、時期によって症状が入れ替わる方が少なくありません。当院では、診断と治療方針を患者さんと共有しながら、一歩ずつ治療を進めていきます。
両者は見た目が似ていて間違われやすいのですが、見分けるための軸があります。
顔の赤みや、ニキビのような赤いぶつぶつが長引く場合、酒さ・酒さ様皮膚炎の可能性があります。ニキビとしての治療をお考えの方はニキビの治療のページもご覧ください。両方が同時に存在することもあるため、見分けが難しい場合は診察でご相談ください。
「赤ら顔」は顔が赤く見える状態を指す言葉で、病名ではありません。その原因のひとつが酒さです。赤ら顔の背景には、次のようなさまざまな原因が考えられます。
原因によって治療がまったく異なるため、まず何による赤みなのかを見きわめることが重要です。
長期のステロイド外用により、酒さが修飾・増悪して生じるのが「酒さ様皮膚炎」です。単純な副作用ではなく、酒さの素因がある人がステロイドで悪化した状態と考える方が合理的です。また、免疫抑制外用薬でも同様の増悪が報告されており、酒さの存在を見逃さないことが極めて重要です。
治療の基本はステロイド外用薬の中止です。ただし、急に中止すると一時的に赤みやただれが強く出る(リバウンド)ことがあり、数週間から数か月続く場合があります。自己判断で中断せず、必ず受診のうえで中止の進め方をご相談ください。
脂漏性湿疹は、内分泌の影響を背景に、生後6ヶ月までの新生児や、思春期以降に活動が活発になることで起こります。主に顔に「かさつき」「赤み」「べたつき」などが出やすく、慢性的に繰り返すこともあります。
治療には、
といった生活改善も大切です。顔の湿疹・かぶれについては湿疹・各種皮膚炎・かぶれ・接触性皮膚炎、顔のアトピー性皮膚炎についてはアトピー性皮膚炎のページもあわせてご覧ください。
より良い治療法をご提案するために、初診の際はこれまでの治療経過が分かる資料(処方内容・お薬手帳・以前の診断名など)をご持参ください。使用していた製品の実物やパッケージの写真も参考になります。
酒さの治療には、公的医療保険が使える治療があります。まずは保険診療でできることから組み立て、必要に応じて自費の選択肢をご相談します。
2022年5月、メトロニダゾール0.75%ゲルの外用薬に酒さの効能・効果が追加され、保険診療で処方できるようになりました。日本皮膚科学会『尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023』では、丘疹膿疱型の酒さに対する外用治療として推奨度A(強く推奨)と位置づけられています。
使用にあたって、次の点をご説明しています。
従来はテトラサイクリン系抗生物質やメトロニダゾールの内服が用いられてきました。ガイドラインでは、丘疹膿疱型に対するテトラサイクリン系内服は「本邦でのエビデンスが乏しい」として選択肢のひとつと位置づけられています。
なお、ドキシサイクリン・ミノサイクリンなどの内服薬は、酒さに対する承認された効能・効果を持ちません(適応外使用にあたります)。当院で内服をご提案する場合は、目的・期間・想定される副作用を診察時にご説明します。
また、紅斑毛細血管拡張型(赤みと毛細血管拡張が主体の型)については、ガイドライン上「一様に推奨できる外用薬・内服薬はない」とされています。外用や内服だけで赤みが完全に消えるとお伝えすることはできません。この型では、生活指導と、次章の自費診療の選択肢を含めてご相談します。
当院では、体質・全身状態を重視した漢方治療を診療の柱のひとつとしています。院長は酒さ・酒さ様皮膚炎に対する漢方薬治療に関する研究で博士号を取得しています。
ただし、ガイドラインにおける酒皶に対する漢方療法の推奨度はC2(行ってもよいが推奨はしない)であり、比較試験によるエビデンスは限られています。また、十味敗毒湯などの漢方薬は酒さに対する承認された効能・効果を持ちません。
そのうえで当院が漢方を併用するのは、酒さが血管の反応性・自律神経・免疫バランス・腸内環境・ストレスといった全身の状態と結びついていると考えているためです。効果や必要な期間には個人差があります。どの方剤を用いるかは、体質と症状を診たうえで判断します。
ガイドラインでは、適切な遮光と、低刺激性の洗顔料・保湿剤の適切な使用についての指導が、治療の選択肢のひとつとして推奨されています(推奨度C1)。
当院では、まず外からの刺激を減らすことを優先します。使っているスキンケアや受けている施術を一度整理し、必要なものだけに絞ります。そのうえで、前章の悪化因子への対策を組み合わせます。
外用・内服だけでは対応しきれない赤みや毛細血管拡張に対して、当院ではレーザー・光治療・注入療法も行っています。いずれも公的医療保険が適用されない自費診療です。
【重要】酒さの赤みやほてりを目的としたレーザー・光治療・注入療法は、いずれも国内で承認された効能・効果または使用目的の範囲外での使用(適応外使用)となります。下記の説明をお読みいただき、ご不明な点は必ず診察時にお尋ねください。

Vビームレーザーは、赤みに反応する波長(黄色光)を用いて、拡張した毛細血管を選択的に治療するレーザーです。血管の赤い色素(ヘモグロビン)に吸収されることで、余分に拡張した血管に作用します。
適応となる症状
ガイドラインでは、紅斑毛細血管拡張型に対するパルス色素レーザー・Nd:YAGレーザー・IPLは推奨度C1(選択肢のひとつ)とされています。
真皮に微細な刺激を加えることで、皮膚の反応を利用して赤みや炎症に働きかける機器です。当院ではVビームと組み合わせて用いることがあります。
主なリスク・副作用:照射・注入後の赤み、むくみ、内出血、色素沈着、まれに感染。使用する薬剤により異なるため、詳細は診察時にご説明します。いずれも酒さに対しては適応外使用にあたり、効果の程度には個人差があります。
『酒さ』『赤ら顔』『刺激性皮膚炎』『超敏感肌』などのお悩みで当院に通院されている方から、「漢方治療を続けながらスキンケアを減らしてきたけれど、やはり何かつけたい」というご相談を多くいただいてきました。
そこで院長が、抗酸化・抗炎症・赤みへの配慮を重点に置き、刺激を起こしにくく保湿もできる処方を考えて作成したのが、当院オリジナルのクリーム「ロイヤルローズクリーム」です。ビタミンK・亜鉛などの成分を配合しています。化粧品であり、医薬品ではありません。
酒さと腸内環境の関連については、カンジダなどの腸内細菌・真菌のバランスの乱れと酒さの関連を検討した研究報告があります。当院ではこの点にも着目し、ハーブ由来のサプリメントをお取り扱いしています。
体質や生活背景によって適否が異なるため、漢方薬による治療や栄養指導と組み合わせながら、必要な方にご提案しています。
アゼライン酸クリームは、国内では医薬品として承認されておりませんので、化粧品扱いとなりますが、処方可、能です。その他イソトレチノイン内服、イベルメクチンクリームなども取り扱っております。
当院でこれらをご提案する際は、その安全性などについてご説明させていただいております。
敏感肌とは、本来は問題のないはずの刺激に対して、肌が過敏に反応してしまう状態を指します。背景には皮膚の菲薄化(薄くなること)があり、酒さ様皮膚炎や美容施術の影響で起こるケースが少なくありません。
敏感肌は単なる「外側の問題」ではなく、皮膚の構造や全身の状態と密接に関わっています。そのため当院では、
を組み合わせ、肌を安定した状態へ近づけることを目指します。改善の程度と必要な期間には個人差があります。
酒さは「外からの刺激」と「体質・全身の状態」の両方が関与するため、当院では西洋医学と東洋医学の両面から治療を組み立てています。
詳しい経歴はドクター紹介をご覧ください。
酒さや敏感肌の治療は、虫刺されや湿疹のように数日で治るものではありません。ある程度の期間をかけて状態を整えていく治療になります。
当院では、時間をかけて症状が落ち着き、治療を終えられる方もいらっしゃいます。改善の程度や必要な期間には個人差がありますが、経過を一緒に確認しながら、一歩ずつ進めていきましょう。
自費診療は公的医療保険が適用されません。治療内容・回数・想定される費用の総額は、診察時にご説明します。現在の料金は施術料金表をご確認ください。
そのほかのご質問はよくある質問のページもご覧ください。
わたなべ皮フ科・形成外科は、大阪市西区北堀江にあります。大阪メトロ四つ橋線「四ツ橋駅」からすぐ、なんば駅からも徒歩圏内です。四ツ橋・堀江エリアはもちろん、心斎橋・なんば・桜川・本町・大正区方面からも通院いただけます。
地図と詳しい道順はアクセスのページをご覧ください。
当院は完全予約制です。四ツ橋駅からすぐの立地ですので、お仕事やお買い物の前後にも通院いただけます。酒さ・赤ら顔の診療をご希望の方は、下記よりご予約ください。初診の際は、これまでの治療経過が分かる資料をご持参いただけると診療がスムーズです。
【参考文献・出典】日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」/メトロニダゾール0.75%ゲル 電子添文/診療報酬点数表 J054-2 皮膚レーザー照射療法。
このページの内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の診断・治療方針に代わるものではありません。症状や治療の効果には個人差があります。
最終確認日:2026年9月18日