尋常性乾癬

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尋常性乾癬

皮膚の皮がむけるのがどんどん早くなってしまう病気で、飲酒、喫煙、肥満などで悪化します。赤い発疹の上に厚いかさぶたを伴っているのが特徴です。
長くつきあってゆくことになる場合が多いので、ステロイドではなく、できるだけビタミンD3製材、免疫抑制剤、非ステロイド剤を使用することにしています。
昨今は副作用の少ないオテズラという内服薬などもでてきており、光線療法も局所集中型のエキシマライトと、全身照射できるダブリンの二種を用意しております。
また、エキシマレーザー、ダブリンによる光線治療も有効で、週に一度ほどの通院で保険で3割負担(初診:¥2,100 再診:¥1,600)でお受けになれますので、経済的負担もあまりかかりません。
乾癬は、食事療法、整体、漢方薬なども効果的ですので、そのような指導をいたしております。

尋常性乾癬に対する光線治療

乾癬は免疫の異常によって皮膚のターンオーバーが早まり、赤みや鱗屑(白い粉)が出る慢性の皮膚疾患です。
外用薬や内服薬・注射薬と並んで、光線治療(フォトセラピー)は乾癬治療の大切な選択肢のひとつです。

当院では、症状や病変の広がりに応じて以下の機器を使い分けています。

エキシマレーザー(308nm)

特徴

  • 紫外線(308nmのエキシマ光)を病変部にのみ照射できる機器
  • 周囲の健康な皮膚に不要な紫外線を当てないため、効率的かつ安全
  • 小範囲の乾癬(頭皮、ひじ、ひざ、局所のプラーク)に特に有効

メリット

  • 少ない回数でも改善を実感しやすい
  • 限局した病変に高出力でピンポイント治療が可能
  • 色素沈着などの副作用が少ない

ダブリン(全身型ナローバンドUVB照射器)

ダブリン(全身型ナローバンドUVB照射器)

特徴

  • 全身にナローバンドUVB(311nm付近)を照射できる大型機器
  • 広範囲に乾癬病変がある方、頭皮や体幹に多発する方に適応
  • 欧米のガイドラインでも標準的治療として推奨される方法

メリット

  • 広い範囲を一度に照射できるため、全身に乾癬が広がる方に効果的
  • 外用薬で届きにくい部位(背中、頭皮など)にも有効
  • 継続的な照射で再発を予防する効果も期待できる

治療の流れ

  1. 診察にて病変の広がり・重症度を確認
  2. エキシマレーザーまたはダブリンを選択
  3. 定期的に照射(週1~2回程度)
  4. 外用薬・内服との併用で効果を高める

注意点

  • 照射後は赤みや軽いヒリヒリ感が出ることがあります
  • 効果を維持するためには複数回の照射が必要です
  • 光線過敏症や皮膚がん既往のある方は適応外となる場合があります

当院の方針

乾癬は「体質」「免疫」「生活習慣」が複雑に関わる病気です。
光線治療は、薬だけに頼らず安全性の高い治療法として位置づけています。
症状の範囲・ライフスタイル・ご希望に合わせて、エキシマレーザーとダブリンを使い分け、個別に最適なプランをご提案します。

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