子どもの皮膚は、大人と比べてまだ発達の途上にあり、とても繊細です。
さらに、子どもの皮膚は単に「体の外側」ではなく、体内の状態を映す鏡でもあります。風邪気味のときや内臓の調子が揺らいでいるとき、皮膚に赤みや発疹として現れることも珍しくありません。
皮膚症状の多くは、体の中のバランスの乱れが外に出てきた「結果」です。
皮膚は吸収器官というよりも、老廃物や熱を排出する“排泄器官”としての役割が大きいのです。
したがって、必要以上に皮膚の働きを抑え込むことは、かえって自然な回復を妨げることにつながります。
例えば保湿も、乾燥を和らげる助けにはなりますが、必要以上の保湿は皮膚本来の調整力を弱めてしまうことがあります。
当院では「皮膚科医はお子様がすくすく成長するための伴走者である」という考えを大切にしています。
そのため、治療では以下の方針をとっています。
子どもの皮膚は成長とともに変化します。
私たちは「症状をただ抑える」のではなく、子どもの成長をサポートしながら皮膚の回復力を引き出すことを大切にしています。