小児皮膚科

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小児の皮膚に対する当院の考え方

大人と子どもの皮膚のちがい

子どもの皮膚は、大人と比べてまだ発達の途上にあり、とても繊細です。

  • 厚さは大人:約2〜3mm、子ども:約1〜2mmと、およそ半分しかありません。
  • そのため、気温や湿度の変化、ダニ・ハウスダスト・雑菌などの外的刺激の影響を受けやすいという特徴があります。

さらに、子どもの皮膚は単に「体の外側」ではなく、体内の状態を映す鏡でもあります。風邪気味のときや内臓の調子が揺らいでいるとき、皮膚に赤みや発疹として現れることも珍しくありません。

皮膚は“結果”であり、“原因”ではない

皮膚症状の多くは、体の中のバランスの乱れが外に出てきた「結果」です。
皮膚は吸収器官というよりも、老廃物や熱を排出する“排泄器官”としての役割が大きいのです。
したがって、必要以上に皮膚の働きを抑え込むことは、かえって自然な回復を妨げることにつながります。

例えば保湿も、乾燥を和らげる助けにはなりますが、必要以上の保湿は皮膚本来の調整力を弱めてしまうことがあります。

当院の治療スタンス

当院では「皮膚科医はお子様がすくすく成長するための伴走者である」という考えを大切にしています。
そのため、治療では以下の方針をとっています。

極力、強い薬に依存しない
  • ステロイド外用薬や抗生物質は、必要な場合に限り、最小限に使用します。
  • 「使わない」ことが目的ではなく、漫然と使わないことを大切にしています。
体質や成長段階に合わせた治療
  • 症状を抑えるだけの対症療法にとどまらず、再発しにくい体づくりを目指します。
  • 体質改善が必要なお子様には、漢方薬を用いることもあります。
  • その際は「お腹」「舌」「便通」などの状態を観察し、内臓や全身の調子を踏まえたうえで最適な処方を行います。
服薬の工夫とサポート
  • 漢方薬が飲みにくいお子様には、飲み方の工夫や服薬指導を行います。
  • ご両親と一緒に安心して取り組めるように心がけています。

成長を支える皮膚科

子どもの皮膚は成長とともに変化します。
私たちは「症状をただ抑える」のではなく、子どもの成長をサポートしながら皮膚の回復力を引き出すことを大切にしています。

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